あふぅのブラッシング

~昼の事務所~
「ぽ、ぽえ~」オズオズ

「ん?ブラッシングして欲しいのか」

ちっ、生意気なヤツめ。態度が違うだけでやることはちひゃーと同じだ。
人が仕事中だと分かってるのか、いや分からないだろうな
……ん?あれは……

「ナノー!」ドドド

「ぽえっ!?」ドカッ

みんなのアイドル(笑)のあふぅがゆきぽを押しのけて膝の上に飛び込んできた
しかしこいつがこの時期にわざわざ近づいてくるとは珍しい

「ナノ♪」つブラシ

この毛虫、普段だらしない癖に突然どうした
風呂に入らないし歯磨きもしない。
現にこいつからゲロとかドブみたいな臭いが漂っている
…待てよ?こいつを利用すればこの意味無し毛繕いをしなくて済むかもしれない

「よし分かってた。ちょっと道具取ってくるから待っててくれ」

「ぽ、ぽー!ぽぃー!」トトト

後ろからゆきぽがついてくる。悪いが今お前に講う暇はない
とりあえず仮眠室にティーパックで吊して放置した

俺が持ってきたのは脱毛剤とアルカリ性洗剤だ
あふぅには見えないように持ってきて、あふぅを膝に乗せる。
このスーツはクリーニングだな。こいつのボサボサ頭にブラシを通す意味あるのか

そんな事を考えつつ脱毛剤を伸ばしてあふぅの頭皮に塗りたくる。
もちろんゴム手袋を装着した。だって脂で汚いしシラミ飛んでるし。
しかし流石のあふぅも違和感を持ったのか怪訝そうに唸り、身を捩る。

「大丈夫だ、これをつけると頭が綺麗になるんだ」

ウソは言ってない。俺としちゃあ脳内も綺麗になって欲しいものだ。

「ナ"ア"ァァ"ァッ!!」ジタバタ

あ、目に入った

「そんな馬鹿みたいにデカイ目してるからそうなるんだ」

「ナノォー!」ガブッ!

「残念、手袋と軍手の二枚重ねだ。目をつぶらないお前が悪いんだろうが」

「ナノッ!」プィ!

そんなこと知らんと言わんばかりだ。腹がたったから脱毛剤を口に突っ込んだ。
案の定、あふぅが暴れるので脱毛剤のついた手袋のままおにぎりを渡す、
と言うよりひったくられた。この借りは必ず返してやる

「ナーノ♪」ガツガツ

脱毛剤入りなのは見れば分かるのにな。
薬学には明るくない俺でもよくない事位分かる。このあとどうなるか見物だな。
まあ、文字通りこいつにとっていい薬になればいいが…
そろそろブラシを通してやるか

クソッ、こいつ何日風呂に入ってないんだ。脂のぎとぎとでブラシが通らない
脱毛剤で何とかとかせているようなものだ。元より脱毛剤を伸ばすのが目的だが。
もういい。アルカリ性洗剤の出番だ。幸いにもこいつの脂のおかげで泡が立たない。
脱毛剤もそのままにして頭に垂らす。混ぜるな危険とは書いてない

「なああふぅ、アルカリ性にはたんぱく質を分解する効果があるんだぜ」

こんなこと言ってもわからないか。
こいつがちゃんと風呂に入るならまだ救いはある。でもお前は入らないんだろうな。
放って置けばじきにかゆみと同時に抜け毛と皮膚炎に苛まれるだろう。
毛根が溶ける。性根が腐ってるお前にぴったりだな。


ブラッシングが終わってあふぅがゆきぽのダンボールで寝た。
ああ、ゆきぽを吊したままだった。

「ぷ、ぷぃ~ぷぃ~」プルプル

「悪い悪い、今おろしてやる。」

こいつ15分はぶら下がったままか。比重としてはすごいのかすごくないのか。
面白いので尻尾を引っ張ったら

「ぽえー!ぽえぇぇぇ!」ガクガク

「おいおい、口を開ければいいだろう」

「ぽえっ!?」ドサ

「そうだゆきぽ、一週間待てば面白いものがみられるぞ」

「ぽえ~」ワクワク

そうだ、ちひゃーも呼ばないとな。一週間だ、一週間待てば俺は解放される。
何の代償も無しに人をこき使うなんて都合が良すぎる、そう思わないか、クズ共。

~一週間後~

俺が事務所に入った時見たのはいつもの光景だ。
デスクが荒れ、ソファは破れている。原因はあいつしかいない

「ナ"ァ"ァ"ァ"ー!」ガンガン

一週間前とは違い、頭が禿げ、頭皮にヒビが入り、
デスクの足に頭をぶつける化物がそこにいた。
ぷちどるの構造上、手が目元までしか届かない。だから頭をかけない。

「おい!あふぅ!いい加減にしろ!」

白々しくもそう言った。しかしあふぅには聞こえてないようだ。
ゆきぽとちひゃーにはブラッシングをしたらああなった、といえば大人しくなった。
事務所にはあふぅの不摂生だ、と説明した。

「ナノォォォォォ!」ドドド

「おいたが過ぎるぞ」ヒョイ

こいつには無意味だったか、馬鹿につける薬は無い。
これ以上好きにさせては駄目だ。
俺は最後の準備にとりかかる。

俺が用意したのは山のロケで大量にいたヤマビルだ
ビニールプールの中に入れたら半分近くを埋め尽くした
絵面的にモザイクしてもいい位だ。
そこにあふぅを簀巻きにしてプールに放り投げ込んだ。

「ナ"ァ"!」ジタバタ

「あまり暴れるんじゃあないぜ」

ヒルには高い温度と二酸化炭素の発生源に集まる習性がある
二酸化炭素についてはどうしようもないが暴れなければ体温は上がらないはずだ
まあ頭から血を出している時点でもう手遅れか

「ナノ!ナノォ!ビェーーー!」ジタバタ

出た!伝家の宝刀嘘泣き!
しかし P にはこうかがないようだ…

「ハニィ!ハ"ニ"ィ"ィ"ィ"!」

夏でもないのにハニーと鳴くとは。
必死過ぎてなんだか笑えてきた。そろそろかな…

「ナァ"ァ"ァ"ァァ"!」プシャー

「言い忘れてたけどヒルを無理やりとると肉が抉れるぞ」

しかもヒルにはヒルディンと言う抗血液凝固成分がある
血は簡単には止まらないだろう。

「ここで死なれても困るからな。全身ヒルまみれで息も詰まってきただろう」

そこで俺は塩水でプールを満たしてあふぅをとり出すと
ヒルが剥がれ落ちた。最早肌色の部分を探すほうが困難だ。

「ナ………ナ………」ピクピク

「さて、仕上げだ」

「なあ、あふぅお前にチャンスをやろう」

「ハ……ニ…ィ………」

……実に滑稽だよ、俺が助けるためにヒルプールから出したと思っている
おめでたいヤツだ。お前の選択肢は死ぬか、それとも……

「この瓶の中に一時間入れ。出来ないなら「ナノォ!」

このクズめ、俺の言葉を遮るとは。
まあいい。こいつにはこれからこの…

「ナノ……ナノ………ッ」ズルズル

せっかちだな。そんなにホルムアルデヒド水溶液に入りたいか
なら望み通りにしてやるよ。ちょうど他の連中への見せしめになる

「まったまった、俺が入れてやるよ」

まあ、この水溶液、生きたまま入れる物じゃないんだけどな

ドボン「ナ"ァ"ッ!」

あーあ、すぐに気絶したか。確かこれは粘膜に触れただけで
凄まじい激痛が走るらしい。俺は浴びたことないからわからないけど。
でもまあ、気絶する瞬間に身体が『気を付け』の体制になったから
ホルマリン漬けとしちゃ十分だ。もうじきこいつは死ぬ。

「お前のおかげで他のぷちは静かになりそうだ
 ありがとう、あふぅ」

あふぅのホルマリン漬けをデスクに飾りながら
俺は初めてこいつに心から感謝した

~おわり~

  • 最終更新:2014-02-20 17:05:23

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