あふぅ達のサバイバル
ここは、都内にある芸能事務所765プロ
最初の頃は、いつ潰れるか分からないほど赤字だったが最近は、アイドルたちの頑張りのおかげで経営も建て直してきた。
そしてPが入社する前からぷちどると言う変な生き物が事務所に住み着いていた。
6月のある日、Pが出社すると事務所がめちゅくちゃに散らかっていた…その光景を見たPは、口に出して
P「まったか…」
っとつぶやいた。ここ数日毎日のように朝来ると事務所が散らかっているのだ。
原因は、考えなくっても分かっている…そうこう考えているうちに原因の1匹が現れた
あふぅ「ナノナノ♪」
Pの朝飯が入ったコンビニ袋を見てやってきたこいつは、あふぅといいうちのアイドルである星井美希が仕事で行った島で拾ってきてからこの事務所に住み着いているらしい。
あふぅは、自分の気に食わない事があると直ぐに暴れだし辺りをめちゃくちゃにする。
しかしPが入社した当初は、時々暴れる程度で毎日のようには、暴れなかった…
もう1つの原因も分かっている…
あふぅに何度も事務所では、暴れるなと怒ったが今もこの調子だ…
そうしたら事務所が荒らされないか考えているとあふぅがPの手に持っているコンビニ袋を奪い取りゆきぽがいつも寝ている段ボールに入りコンビニ袋に入っていたおにぎりを寝っこがりながら食べ始めた。
Pは、心の中で「このまま捨ててやろうか」と思ったがこんなやつを野外に放ったら何をやらかすか分からないので諦めた。
あふぅを叱っても効果がないことは、前々から分かっているのでもう1つの原因を説得して解決しようとPは、考えた
その1匹もとい2匹は、応接室でテレビゲームをやっていた。
こまみ「とか♪とか♪」ワラワラ
こあみ「ち♪ち♪」ゲラゲラ
こいつらは、こまみとこあみといい三浦さんが拾ってきてからは、高音が飼っていた。
何でこまみとこあみがこんな朝早く事務所に居るかと言うと最近、高音の仕事が忙しなってとてもぷちどる達の世話をする余裕がなくなったので事務所で預かることになった…しかしこいつらを預かってからあふぅが暴れるようになった。
話は、簡単ある…こまみとこあみは、テレビゲームが大好きでいつも大音量でやっている。それが真夜中であろうと他のぷちどるに迷惑などお構いなしに…
あふぅは、おにぎりの次に寝ることが大好きだ…好きだからこそ邪魔をされると癇癪をおこし事務所をめちゃくちゃにする。
Pは,前々から2匹に夜中にゲームをやる時は、音量を下げてくれと約束したがこの約束が守られることは、なかった
こう毎日事務所が荒らされたら堪ったもんではない…Pは、ゲームが出来ないようにゲーム機を片付けようとする。
こまみ「とか!とか!」ドカドカ
もあみ「ち!ち!ビャー」バタバタ
こまみは、Pの膝を叩いて片付けないように訴え、こまみは駄々をこねる子供みたいに泣きながら床を転がる…
ここは、心を鬼にして片付けているとこまみとこあみは、駄々をこねても無駄とみるや事務所を荒らし始めた…
P「こいつらは、自分の主張が通らないと力に任せて暴れるのか…それなら仕方ない」
Pは、あふぅとこまみ、こあみの3匹に首輪とリールを着け適当な柱に結んだ。
3匹は、暴れて抵抗をしたが男性の力に勝てるはずもなくあっさると首輪を着けることができた。
あふぅ達は、どうしても首輪を外したいのか引っ張ったり噛んだりしてみたが外れない…そのうち
あふぅ「ハ~ニ~♪」スリスリ
あふぅがPに顔を擦りながら甘ったるい声で媚び始めた。この状況から自分だけ外してもらおうと思ったようだ。
しかしここで外したらこいつらの思うつぼである…そうこうしているうちにテレビ番組の打ち合わせの為、事務所を出る
この日は、小鳥さんが風邪で休んでいる為、事務所にぷちどるだけになってしまう…すごい不安だが仕事は、待ってくれない。
夕方、事務所のドアを開ける…
P「なんじゃこりゃ…」
事務所から漂う鼻につく悪臭…あふぅ達の所に行ってみるとあふぅが首輪を外してくれと媚びながら飛びついてきたがこいつから悪臭がする…
辺りを見渡すとこいつらがしたと思われる糞尿があちらこちらに落ちている…そうかこいつらがトイレをしているのを見たことがなかったから考えなかったがこいつらもトイレをするのか。
あふぅは、その糞尿の上を走り回ったせいであっちこっち汚物で汚れている…
今、Pの肩に乗っているあふぅの足の裏も汚物だらけ…
あふぅ「ニ゛ャーナ!!ビャー」
気が付いたらあふぅを掴み床に叩き付けていた。あふぅは、自分達が出した汚物が散らばる床へ叩き付けられて泣き始めた。
P「すまない」
っと言って抱きかかえようとしたが止めた…まずは、あふぅを風呂に入れてやるのが先だ。あと汚物の上でふて寝をしている2匹も一緒に入れてやろう。
3匹を風呂に入れてやり汚物を掃除してから寝かしつけた。こまみとこあみは、ゲームをやりたい言ったが駄目だと言って無理やり寝かしつけた
寝たことを確認し家に帰ってから今後の事について考える…このまま大人しくなっても事務所が常に悪臭がするのは、勘弁してほしい…
P「そうか!!事務所に1ヶ所だけ広くって多少悪臭がしても大丈夫な所があるじゃないか!!明日は、休みだし早速、材料を買っていってやろう」
次の日、木材や塗料を大量に買い込み事務所へ
この日は、社長を含めて全員が出払っていてPしか居ない
昨日の教訓から3匹の移動できる範囲には、養生シートを引いて汚物対策をした。
3匹にご飯をあげてから屋上に上がり3匹位余裕で入れる小屋を作ってやった。
そう事務所の中が駄目なら屋上で飼えばいいんだ。屋上なら多少汚れても大丈夫だし雨風は、この小屋で防げる。
早速、あふぅ達を屋上へ連れてくる。
P「これからは、ここがお前達の家だからな♪中には布団も有るから寒くないしここなら首輪もリードも要らないぞ」
っとPが嬉しそうに言っているが3匹は、そんなの事どうでもよかった…今まで空調の効いた部屋で快適に寝ていたのに今夜からは、こんなボロ小屋で寝なくちゃいけないのかと不満を漏らし始めた。
。
こまみとこあみはPを叩き始めた。あふぅは、
あふぅ「ナノ?」
あまり状況を理解していなかった
Pは3匹にここで大人しく出来たら事務所に入れてやると言い事務所へと続く階段の扉を開けた。
あふぅは、扉を閉めようとした時にやっと状況を理解しPに飛び付き頬を擦りながら「ハ~ニ♪」と媚を売り始めた
Pは、もうこの媚び売りにうんざりしていた事もあってあふぅをそっと降ろし階段へ続く扉を閉めた。
あふぅは、数秒フリーズしていた…昨日から自分の扱いが雑で媚びてやっているのに3回も無視するなんて…どんどん怒りが込み上げてきてとうとう怒りが頂点に達した時、Pが作った小屋をめちゃくちゃに破壊した。あふぅが最初の1発を入れた後は、
こまみとこあみも協力して原型が分からないぐらい徹底して破壊した。
次にPが来た時に小屋が壊れていたら仕方なく事務所に入れてくれると思ったからだ。
しかしPが翌日屋上に上がることは、なかった…
小屋を作ったその日、Pが家に帰る途中で交通事故にあってしまい意識不明の重体になってしまったからだ。
不運なことにあふぅ達を屋上で飼う事を他の誰にも言っていなかった。
あふぅ達のサバイバルが始まる
1日目この日は、晴天で太陽が容赦なく照り付けていた。屋上に居る3匹にも容赦なく太陽の光が照り付けていた。
あふぅ「ニャーノ」ヘタ
こまみ「と~か」ヘタ
こあみ「ち…」ヘタ
屋上には、太陽を際切るものが少なくあふぅ達は、ちょっとした日陰でぐったりしていた。
朝からご飯も無ければ皿に入れられた水ももう空であった。早くPが来ないかっと思いながら1日目が過ぎた。
2日目
この日は、朝から曇っており気温もそんなに高くなかった。
あふぅ達は、昨日から飲まず食わずで大分弱ってきた。
こあみ「ち!ち~♪」
こあみが何か捕まえた様です。こあみの手の中には、赤トンボが捕らえられていた。
こまみとこあみは、コレを食べようと考えたが虫を食べるのに抵抗がある…
2匹が躊躇しているといきなりあふぅが赤トンボ目掛けて襲い掛かってきた!!
あふぅ「ナノナノ♪」ムシャムシャ
こあみ「ち!?シャー!!」
こまみ「とか!とか!!」
赤トンボを独り占めしたしたあふぅに対しこまみとこあみは、キレて今にも襲い掛かろうとしていた。
2匹は、あふぅを責めていると
あふぅ「ナーノ!シャー!!」
あふぅが逆ギレし始めた!
あふぅは、私を抜きで餌を食べようとしたお前達が悪いの!!文句があるなら早く食べれば良かったんだ!!と言っているようだ。
一足即発の状態で睨み合いが続く…するとポツポツト雨が降ってきた。
3匹は、久しぶりの水をどうにか飲もうと空に向けて口を大きく開けて雨を浴びる。
雨は、喉を潤すのに十分すぎるぐらい降りあふぅ達も口を開けるのを止め次の問題に突き当たる…
この雨は、翌日まで降り続いた…そう雨を際切るものが屋上に無かったのだ…
正確には、雨を際切る物は、有ったが壊してしまったのだ。
こまみとこあみは、身を寄せ合って震えて耐えた…
1匹を除いて…
3日目
3匹の精神状態は、最悪な状態であった。
1匹を除いて3日も食事をしていないのにプラスして昨日は、一睡もしていないしずぶ濡れで寒い…
追い討ちをかけるかのように下のたぬき亭から毎日、美味しそうな匂いがしてくる…
もうお腹が空いて力も考えることも出来ない…
こまみは、弱っているこあみに寄り添い励ましている。
あふぅは、こあみから赤トンボを盗った事で少し離れた所でふて寝をしていた。
あふぅの中では、未だに自分だってお腹が空いていたの!?あそこでもたついていたあいつらが悪いの!!っと思っていた。
その夜、こあみは息を引き取った。
こまみは、号泣し泣き疲れたのか冷たくなったこあみの横で寝た。
深夜
こあみ「」カサカサ
こまみ「とか?」
こあみの体が動いているのに気が付いてこまみは、眠い目を擦りながらこあみの方を見て驚いた!!
なんとあふぅがこあみの腕を食べていたのである。
こまみ「とか!? シャー!!」
こまみは、目を疑い一瞬怯んだが大切な妹の死体を食べているあふぅに威嚇した。
あふぅは、こまみの威嚇を無視してこあみの腕を食べ続けた…目は、もう何も写っておらずただ生きる為にそこにある食べ物を食べている感じだ。
こまみは、恐怖を覚え屋上の片隅で震えながら過ごした。
4日目
辺りが明るくなりこまみは、状況を把握した。
あふぅは、あの後もこあみの死体を食べ続け残っているのは、胴体の一部と頭、後は、そこら辺に骨が散らばっていた。
とうのあふぅは、口元を真っ赤に染め食べかけのこあみの腕を大切そうに抱えながら寝ていた。
こまみ「と…か」ウルウル
変わり果てた妹の死体を見て涙とあふぅに対する憎しみがこみ上げてくるが空腹に加え2日も寝ていないこまみにとって戦う気力もなかった。
こまみは、空腹を紛らす為にそこら辺に溜まっている雨水を飲む…
その横では、あふぅがこあみの死体に群がるカラス達に威嚇をしながら肉をむさぼっていた。
夜、こあみの死体は、骨だけになっていた。その横では、あふぅが幸せそうに寝ていた。
こまみは、空腹のせいか寝ることが出来ないでいた。
この悪夢は、いつになったら終わるの?いつになったらPが美味しいご飯を持ってきてくれるの?
あのすごしやすい事務所でいつも通りにこあみとゲームがやりたい!!もっと生きたい!!
あふぅ「ナノ!!ニ゛ャーノ゛ノ゛ノ゛…」
こまみは、野生の記憶を取り戻したかのようにあふぅの喉に噛み付いていた!!
このままあふぅを生かしていたら自分が殺される…その前にあふぅを殺る!!
5日目
こまみが目を覚ますとあの嫌な空腹感がなくなっていた…口の中から血の臭いがする…
ふっと昨日あふぅが居た方向を見るとそこには、手と足がないあふぅの屍が転がっていた…
こまみには、昨日の夜の記憶が無い…でも屋上には自分しかいない…この満腹感は、あふぅを殺して食べてしまったのか…
こまみが混乱していると事務所へ続く扉が開いた。
Pが意識を取り戻し連絡を受けたアイドル達が迎えに来たのだ…
しかし屋上には、空をずっと見ているこまみと無残な姿になった2匹だった…
アイドル達がこまみを抱こうと手を伸ばした瞬間、こまみがアイドルの手に噛み付いた!!
こまみの目は、光を失い何も写っていなかった…数日前のあふぅみたく
その豹変ぶりから2匹を殺して食べたのは、こもみだと思い込みアイドル達は、ショックを受けこまみを檻に入れて隔離した。
この事は、すぐに事務所内に広がりこまみに近づく者は居なかった…とうのこまみは、
こまみ「どか!!どかー」ドンドン
とここから出せと檻を叩いたりしている…餌をあげようと近づく小鳥さんにも威嚇をし手を出すと噛み付いてくる状態だ。
社長もこの状態では、事務所で飼うのは、無理だと保健所に相談をしたが見たことも聞いたことも無い生物は、対応できないと断られた。
この状況が数ヶ月続きPの退院の日がきた。
この数ヶ月Pには、あふぅ達がどうなった教えられていない…
とてもリハビリを頑張って早く退院しようとしているやつに教えられる内容じゃないからだ。
Pが退院したと同時に3匹がどうなったか知らされた…Pも罪悪感が湧いてきたが今残っているこまみをどうにかしてやろうと考えた
階段下の倉庫にある檻の中にこまみが居る
P「ごめんなこま…」
Pが檻を覗くとそこには、憎しみに染まった目がこっちに向けながら威嚇をする昔の面影が無いこまもが居た…
Pは、一瞬驚き怯んだが檻を開けこまみを抱こうとするが
ガブ
噛まれてしまった…もう人どころかぷちどる達も近づけようとしない
社長「今回の事は、君の責任じゃない…すべてが不幸な事故だったんだ」
っと言ってくれたが
P「いいえ…これは、自分の責任です。これからのことは、自分でけりを付けます」
その日のうちにPは、檻ごとこまみを近くの川に連れて行った…
こまみは、檻の中でずっと威嚇をしたり暴れたりしている。
Pは、檻の中に視線をやりながら
P「ごめんなこまみ…俺があんな事をしなければこんな辛い事にならなかったんだ…ごめんな」
こまみ「シャー!!」ドカドカ
こまみは、Pの声が聞こえないのかまだ威嚇をする。
Pは、もう無理だと思い檻ごとこまみを川に沈めた。
数分してから引き上げるとこまみは、憎しみに染まった顔のまま死んでいた。
Pは、近くにこまみを埋め次の日に765プロを辞めた。
この事件の事は、765プロで禁句になり今もぷちどる達が事務所で何事も無かったかのように過ごしている。
END
- 最終更新:2014-02-21 06:21:24