ぷちどるクッキング~ぴよぴよ編

鶏のから揚げでも作りたいなぁ。

あっ、ぴよぴよちょっと来てくれる?

「ぴぃぃぃっ! ぴぃぃぃぃっ!」

おいおい、逃げないでくれよ。

「ぴぎぃ!」

殴ったら気絶してしまいました。
まぁいいか、その間に裸に剥いてっと……。

さて、鳥のから揚げの作り方といえば。
一口大にきった鶏肉をにんにく、しょうが、醤油とお酒を混ぜ合わせたタレに漬け込んでから、揚げる料理ですね。
衣は小麦粉。片栗粉なら竜田揚げに。家庭によっては二つを混ぜ合わせたものを使う場合もあるでしょう。
衣は出来るだけ薄くつけることがカリッと揚げるコツです。
しかし、今回はちょっと手の込んだから揚げを作っていきたいと思います。

それは「油林鶏(ユーリンジー)」です。

日本になじみ深いのは、鶏のから揚げ香味ネギソースがけでしょう。

この場合は「ユーリンぴよぴよ」かな。

裸に剥いたぴよぴよは、逃げられても困るので、手と足をたこ紐で結んでおきます。
平らにしておきたいので、右手と右足、左手と左足を結びます。
形としてはV字開脚状態になります。
今回は、したごしらえもこだわりましょう、醤油、そして水あめを全身に塗っておきます。
ぬらぬらと全裸が水あめで濡れていますね。

エロスを感じますか? 
感じませんよね。

油を熱します。
その間にソースを作ります。
ネギ、にんにく、しょうがをみじん切りに。
そこに酢と醤油と砂糖、水を同割りで、その半分のゴマ油を混ぜ合わせます。
これでタレは完成です。簡単でしょ。

「ぴぃ?」

おや、ぴよぴよが目覚めたみたいですね。

「ぴぃっ、ぴぃぃっ!」

自分が裸であるのに気付いて身をよじってますね。
恥ずかしいのかな。
まぁ、全部丸出しだからね。

油が、熱されたようです。
このままドブンとぴよぴよを油に?
そんなことはしません。
暴れられたら油跳ねが危ないですから。

ぴよぴよを大きめのざるの上に乗せます。
中華料理でよくみるアレです。

「ぴぃぃぃっ、ぴぃぃぃぃっ!」

油の上へと移動させると、ぴよぴよが鳴いて暴れます。
目からは涙が流れていますね。

お玉を用意します。
丁度よく熱された油を一掬い。
まずは腕から。

「ぴぎぃ”ぃ”ぃ”ぃ”っ!」

油をかけた部分が真っ赤になってますね。
さあ、コレを延々と狐色になるまでかけていきますよ。

ひとーつ。

「ぴぎぃっ!」

ふたーつ。

「ぴがぁっ!」

みーっつ。

「ぴぎぎぎぎ!」

ふむ、油をかける部分によって悲鳴が変わるようですね。

どんどんかけていきますよ。
油の熱さで汗が吹き出てきます。
でも、おいしいから揚げを作るための我慢我慢。
待っててねちっちゃん。

「ぴっ……、ぴぃっ……」

ぴよぴよの声が弱まってきたころ、色もだんだんと茶色付いてきました。
鶏肉なら中身は無いからコレで中まで火が通るでしょうが、今回は丸揚げです。

くーちあーけて。

ぴよぴよの口を開かせると、熱した油を注ぎこみました。

「ぴっ、ぐぼぼぼぼぉっ……ぼっ」

これで中まで火が通ることでしょう。
そして、揚げ上がりです。

後は熱々のうちに適度な大きさに切ってタレをかけます。
ジュわっ、とソースが煮立って香りがたちます。
うーん、おいしそうです。食べる気はしないけど。

おーい、ちっちゃーん。
から揚げ食べるー?

「めっ!?」

おしまい。


  • 最終更新:2014-02-20 15:16:29

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