ぷちどる駆除士・P(その3)

大量発生したぷちどるの猛威を食い止めるため、駆除士は今日も戦う……。

P「どうも。ぷちどる駆除士こと765プロのPです」

律子「助手の律子です。この世界ではPさんの『正式な』嫁となっています」

P「私事はさておき。今回は野外での実地講習となります。実戦をしながら、
駆除用道具の使い方や、ぷちどる達のデータをおさらいして行きたいと思います」

律子「早速出発。車で向かいます」

ブロロロ……

P「野良ぷち達の生息範囲は、実はそれほど広くありません。野生動物のように、
人里離れた山や森の奥にいることは、ごく稀です」

律子「犬猫に似ているわけです。ぷち達の食糧は、ほとんどが人間のおこぼれですから」

P「しかし奴らは、農作物や販売品にまで手を出しますからね。放っておいてはいけません」

律子「野良ぷちは、畑や川が近くにあり、あまり街から離れてもない辺りによくいます。
人の目も多くなく、それでいて食べ物も手にいれやすい場所が、最高の環境です」

P「野良ぷち達が集まる山もあったんですが、山火事で壊滅したそうです。
そんなわけで、純粋に自然の中で暮らす野生のぷちというのは、ほとんど見ませんね」

――目的地に到着。
駆除依頼を届けた家の付近。

P「場所が郊外で助かりますね。街中だと、火もおこしづらいですから。
あ、もちろん、ぷちどもの死体をその場で焼却するという意味です」

律子「近所の人達の話によると……やはり悪さしているぷちは、主にゆきぽです。
軒下に棲みついたり、干してある大根を盗んだりと、害獣無双のようです」

P「ちょうど家屋の真下に穴を掘られてしまうと、駆除方法が限られてきます。
あまり派手なことできませんからね。まあこうしたケースは少なくないんですが」

律子「実際の戦争や狩猟のように、地味で地道な方法で攻めるしかありません。
この場合は『待つ』戦法を取るべきです」

P「毒餌を撒いて様子を見るわけですね。しかし、もう少しタイミングをうかがってみましょう」

プイー、ポエー、パウー

P「おや?」

「「「「「ポエー、ポエー」」」」」 lw゚o゚ノ

P「縁の下から、ベビゆきぽ達が出てきましたね」

律子「ベビとは、ぷちの子供のことです。手のひらサイズのぷち達ですね」

P「まことに謎ですが、ぷちは独りでに妊娠することがあります。
フォースの力で処女懐胎してるんでしょうか?」

律子「冗談はいいです。ぷちがベビを産むのは、種の存続危機を回避するためです」

P「そう、本能なんですよね」

律子「いまのところ、ベビを産むのはゆきぽ、あふぅ、ちひゃー、やよの四種です。
この四種は他のぷちと比べ、虐待・虐殺される割合が大きいんです。だから、
自然の法則をねじ曲げてでも子供を残して、絶滅を避けようとしているのです」

P「なので、子供というよりも、クローンに近いんですね」

律子「生殖活動を必要としないのですから、そう言えます。性欲そのものはあるみたいですが」

ベビゆきぽ「「「「「パウー♪」」」」」 lw^o^ノ シャリシャリ

P「庭先に植えてあるベリーを、貪り始めました。小さいとはいえ大勢いますから、被害はバカになりません」

ベビゆきぽ「「「「「ポエポエ!」」」」」 lw^~゚ノ ザクザク

P「今度は腹ごなしに、その場で穴を掘り出しました。苗が完全にダメにされてますね」

律子「親の目の届く範囲でなら、ベビもやりたい放題ですね。ゆきぽはベビを溺愛していて、
とことん甘やかしています。あふぅは対照的に、ベビにはほとんど興味を示しませんが」

P「ともかく、一斉駆除にはあのベビ達を利用する手がありますね。捕えてみましょう」

律子「……こういう時、悲鳴を上げさせてはダメです。親が飛んできますから。
ゆっくり優しく、釣り上げることが大事です」

P「ティーパックを用意しました。食後の一杯が欲しいところでしょうからね」

ベビゆきぽ「「「「「ポエー!」」」」」 lw゚ヮ゚ノ トコトコ

P「釣れましたね。そのまま、携帯用のペットケージの中まで誘導します。
全匹入ったら閉じ込めて、車の中に隠します」

ベビゆきぽ「「「「「ポー!? パウー!」」」」」 lw>O<ノ

P「悲鳴は、ほとんど外には漏れません。ゆきぽの特徴である怪力も、
ベビの頃はそれほどでもなく、檻をぶち破ることは不可能です」

律子「これから、親ゆきぽが出てくるまで待機ですね。じっと……」


……一時間後。
「ぽえー!」「ぱぅう~!」「ぷい~!?」

P「親ゆきぽ達がぞろぞろ出てきました。遊びに行ったきり、帰って来ないベビ達を心配してるのです」

律子「最新のデータによれば、ゆきぽは凶暴モンペであることが確認されています。
今のように気が立っている時のゆきぽには、不用意に近づいてはなりません」

P「奴らも、上手に釣り上げる必要があります。頃合いを見て、先ほどのペットケージを外に出します」ゴソッ

「「「「「ポエポエパウー!!」」」」」 lw>OTノ

ゆきぽ「! ぽえー!」

律子「ベビの鳴き声に、親ゆきぽ達が気づきました。みんなで駆け寄ってきます」

P「ここで登場するのが、捕獲用の網を発射する銃。文字通り、一網打尽にするわけです」ガシャ

律子「外見はレスキュー隊が使う救命索発射銃のようですが、網を発射するようになってます。
防犯用品であるネットランチャーの強化版みたいなものです」

ゆきぽ達に向かって、Pは引き金を引いた。

ボシューーーン!
ゆきぽ「「「「「ぽぉ!? ぽえええ!!」」」」」

P「成功。網は頑丈な繊維でできており、絶対にほどけず、スコップでも切断できません。
網、それは人類の知恵の結晶……」

律子「テラフォーマーズ乙」

ゆきぽ「「「「「ぽぉえー!!」」」」」

P「それで、このゆきぽ達ですが、特別な事情もないのでこのまま処分します。
不衛生で病気を持っている恐れもある野良は、あまり食肉加工にも向いてませんから」

ドゴォ! ボガァ!

ゆきぽ「ぽぎゃあ!?」「ぷぎい!?」

律子「棍棒、鉄棒。撲殺する道具は、なんでもいいです。ゆきぽを殺す時の注意点は、
親から殺すようにすることです。ベビから殺すと、怒り狂った親が激しく抵抗してきます」

ベキィ! グシャア!

ゆきぽ「ぽぎぇえ!?」「ぱぶぎぃ!!」

P「駆除している間も、周囲の確認は怠らないでください。悲鳴を聞いて、
近隣のぷち達が援軍に来ることがあります。群れを成すゆきぽには、特にそのケースが多いです」

ゆきぽ「「「ぽえー!」」」ドドドド

P「案の定でしたね。新手のゆきぽが現れました。慌てず騒がず、他の道具で対処します……」ヨイショ

Pがボンベを背負い、ホースを繋いだノズルを手にする。

P「以前、疑似火炎放射器を紹介しましたが、これはその正反対です」

ゆきぽ「「「ぽえー!」」」

P「噴射!」

ブシュウウウウウウ!!
ゆきぽ「「「ぽぎゃああああああああ!?」」」

P「名づけて、ぷちどる凍結冷殺ジェット。冷気を噴射する武器です。
化学物質による冷却ガスで、液体窒素よりは威力が落ちますが、安定性では上回ります」

律子「トランス-1、3、3、3-テトラ-フルオロプロペンという成分を使用しています。
毒性もなく、ゼロではないですが通常のフロンガスほど地球にダメージも与えません」

P「何のこっちゃですよ、律子さん」

律子「日本の科学力は世界一!」

P「簡単に言うと、害虫用氷殺スプレーの対ぷちどる版です」

ゆきぽ「ぽぉおおおお!!」ザクザク

P「穴掘って逃げるのは、墓穴です。分散しやすいガスは、狭い場所で威力を発揮しますから」ブシュー

ゆきぽ「ぴぎゃあああああ!!」

凍傷で体をパンパンに腫れ上がらせ、ゆきぽは穴の中で息絶えた。

P「ゆきぽ、ちひゃー、やよは寒さに弱いぷちです。冬毛や尻尾は、それを象徴しているようです。
その意味での弱点も突いているわけですね」

律子「ところで、氷結スプレーの類で消火を行なうのは絶対にやめてください。
軽自動車に軽油を給油するのと同じレベルの愚行です」

ゆきぽ「ぽ、ぽぇー!」

P「生き残りはまだいます。ここでもう一つ、武器を紹介。取り出したるは、一見普通の警棒……」

律子「スタンロッドです。電流が流れる棒ですね」

P「むんっ!」ブンッ
ゆきぽ「ぴぎぎぎぎ!?」ビリビリ

P「ゆきぽと正面から戦う際には、なるべくこうした強い武器を持っておきたいです。
電流で気絶させるため、捕獲用の道具としても優れています」

ゆきぽ「」ピクピク

P「さて、網の中のゆきぽ達ですが、こちらもあらかた始末したようですね」

ゆきぽ「」

ベビゆきぽ「「「「「パウパウ、プイー!!」」」」」 lw>O<ノ

P「ベビ達が、動かなくなった親の体にすがりついて泣いています。
本当に泣きたいのは、土地を荒らされた人間の方だって話です」

律子「ベビは産まれた直後は無菌状態ですが、野良で暮らしてしまうとそうもいきません。
親子揃って、処分するしかなくなります」

P「冷殺ジェットで、一思いに殺してあげましょう。体が小さいので、すぐに死ねるはずです」

ブシュウウウウウウ!!
ベビゆきぽ「「「「「ポンギャアアアアアア!!」」」」」 lw゚'p゙ノ

こうしてゆきぽの親子達は、一匹残らず駆除された。

P「許可は得てますので、死体はすべてこの場で焼却します。炭と灰にして、土に帰します。
こいつらが、地球で生まれたとは思いたくありませんが」

ボオオオ……

律子「完了ですね。撤収しましょう」

P「そうしましょう」

ブロロロ……

P「今日はこんなところですかね……おや?」

やよ「うっうー!」ζ*゚ヮ゚)ζ

ベビやよ「「「「「ウッウー!!」」」」」ζ*^0^)ζ

P「野良やよの親子が、橋の下にたむろしてますね。チャンスかもしれません。
やよは聴覚に優れているので、駆除の音(ぷちの悲鳴)が聞こえると、すぐに逃げてしまうのです」

律子「どうするんです? やるんですか?」

P「駆除士の仕事をしましょう。帰りがけの駄賃です」

律子「それでは皆さん、さようなら」


やよ「う!? ううぅぅううああああああ!!」ζ*T0゚)ζ

ベビやよ「「「「「ビャアアアアアアア!!」」」」」ζi゚'O`)ζ


終わり

※スターウォーズのクローン技術は、どうして劣化しちゃったんでしょうね?


  • 最終更新:2014-02-20 15:13:20

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