小鳥「ちっちゃんとぴよぴよがウザい」

「ナノッ!」「やー!」「とか!」「ちー!」「くっ!」「かっかー!」

小鳥「よしよし・・・ハァー、なんでこんなことに・・・」

765プロの事務員、音無小鳥は深いため息をつく。


奇っ怪極まりない生物、ぷちどるがここにやってきて二か月。
もともとアイドルが拾ってきたのにもかかわらず、その世話はほとんど彼女がやっていた。

亜美「えーと、その・・・ぴよちゃん最近ヒマそうでしょ?
だからさ、一時的にお世話、お願いってことで!」

P「すいません、俺も連日ミニライブとか生っすか!サンデーの収録とかがガンガン入ってて・・・」

律子「私も竜宮小町のインタビューとかの面倒を・・・」


小鳥(はぁ・・・)

というわけで、小鳥は断るに断れず、ぷちどるの世話を押し付けられたのだった。

小鳥(あたしだって・・・事務仕事っていう立派な仕事があるんですけど!
会計!電話&来客応対!!掃除!!!
昼休みに同人誌読んでたぐらいで、暇人とは何事ぞぉぉぉぉ!!!!!!)

と言っても、はっきり断らなかった自分に非があるのも事実・・・。
今日も昼休みのほとんどをぷちのエサやりと入浴の世話に費やしたのであった。

ちっちゃん「めっめっ」テキパキ

ぴよぴよ「ぴっぴっ」テキパキ


―――そして、悩みの種はもう一つあった。

ぷちどるは、大抵食って寝て遊んでばかりの一日を過ごすが、この二匹は違った。
並の人間より頭が良く、なんと小鳥のお株である事務仕事を手伝うようになったのだ。
最初はお茶くみと掃除、それがやがて簿記記入、書類作成となっていった。
しかも、小鳥より手際よく、丁寧にやるのだ。

ある日、小鳥が備品を買いに行って戻ってきたときのこと。

来客(765プロもさぁ、この子が来てから変わったよね~」

ちっちゃん(めっ///)

ぴよぴよ(ぴぃ///)

P(アハハ、そんなことないですよ・・・)

来客(お茶菓子もこの子が作ったんだってね?美味しいし、あの女の人より気ィ利くんじゃない?)

P(・・・アハハ・・・)

小鳥は玄関前でそのやりとりをこっそり聞いていた。

小鳥(・・・・)

もちろん、食って寝て遊んでばかりのぷちたちの面倒を見るのも大変でイライラするが、仕事のできるちっちゃんとぴよぴよには殺意すら覚えていた。
特に、もし給料はご飯だけのこの二匹より小鳥の仕事ぶりが劣っていると社長にまで思われたら、間違いなくリストラである。
もう三十近いというのに・・・。

小鳥(何よりペットの分際で・・・黙って可愛がられてればいいものを・・・!)


―――もう小鳥は、我慢ならなかった。


一週間後

P「それじゃ小鳥さん、留守の間よろしくおねがいします」

律子「何かあったら、ケータイに電話してくださいね」

小鳥「はい、それじゃ気を付けて」

Pたちは地方でライブ巡りをするので、小鳥が居残ることになった。

「ナのッ!」「ヤー!」「とか!」「ちー!」「くっ!」「うっうー」「かっかー!」「も!」

もちろん、ぷちたちも。
それも問題児ばかり。

「めっ!」「ぴー!」

―――そして、ちっちゃんとぴよぴよも。


あふぅ「ナニョぉー!!!!」ガラガラガッシャーーン

さっそくPたちがいなくなったのをいいことに、暴れまわるあふぅ。


小鳥「あふぅちゃん・・・何やってるのかしら?」ドガッ

あふぅ「に゛ゃ゛ぁ゛ぁ゛あ゛?!!!!」

ハイヒールのかかとで思い切り踏みつけをする小鳥。

あふぅ「ニ゛ャ゛ァ゛ーーーーーー!!!!!!!;;びえーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!;;」

頭を思い切り踏まれ続け、泣きじゃくるあふぅ。

小鳥「・・・・静かにしなさいよッ!!!」

ドサッ

ガッシャーーーーーン!!!!!

あふぅ「!?ナ゛ッ゛・・・ア゛ア゛ア゛ァ゛ぁ゛ッ゛ッ゛ッ゛!!!!!!!」

喚きまわるあふぅにいらだったのか、小鳥は今度は机の上のノートパソコンをあふぅに叩きつけた。

あふぅ「に゛ゃ゛・・・あ゛・・・」

ようやく大人しくなるあふぅ。

「ぽえええ?!」「まきょー・・・」「とか・・・」「ちぃぃぃー・・・」「くぅぅぅ・・・」「うっうー」「かっかー?!」「もぉぉ・・・」

小鳥「あなたたちも、大人しくしてないと、あふぅちゃんと同じ目に遭うのよ?」

それを見て怯えだすぷちどる。
彼女の笑顔からは、いつもと違い妙に不気味なものを感じたのだろう。
ともあれ、彼らが今日一日面倒を起こすことはなさそうだ。


「めっ!!」「ぴーーー!!!」

その時、それまで仕事をしていた二匹が、小鳥に向かってきた。

小鳥「あら、二人とも、お仕事はもう終わったのかしら?」

ちっちゃん「めっ!!めっ!!!!」

どうやら、あふぅに対する今の仕打ちはやりすぎだ、と言っているらしい。
ちっちゃんも日頃のあふぅの態度はよく知っていたが、かといって今のは一歩間違えれば死にかねない。
こんなのは間違っている、と。

小鳥「・・・・なに?
アンタたち、あの子を庇うつもりなの?」

ぴよぴよ「ぴーー!」

ちっちゃん「めっめっ!」

そうじゃない、あくまで、あなたはやりすぎなんだよ小鳥さん―――


グボゴッ!!

ちっちゃん「め゛ぇ゛ぇ゛ぇ゛え゛?!!!!!」

ぴよぴよ「ぴぃぃぃ?!!!」

――――ちっちゃんの頭部に、小鳥が魔法瓶を叩きつけたのだ。

小鳥「ねぇ、アンタたちはぷちどるの監督役なのよ?
それが―――甘やかして、代わりに叱ってやったら逆に抗議するなんて!!
何様のつもりなの?!!!ねぇ!!!」

ボゴッ!!バギッ!!

ちっちゃん「め゛------!!!!!!!」

机の上にあるあらゆる物を叩きつける小鳥。
そのうちの画鋲、シャープペンの替え芯、ボールペンなどがちっちゃんの頭に突き刺さり、悲鳴が飛ぶ。

十分ほどして。

ちっちゃん「・・・・・・
・・・め゛・・・、・・・ぇ゛・・・」

ぴよぴよ「ぴぃぃ・・・;;」

「「「「「「・・・・・・」」」」」」

ボロボロになったちっちゃんと、そのそばでへたり込むぴよぴよ。
そして、部屋の隅で寝たふりをするなり、目を閉じて震えているぷちたちだった。

小鳥「・・・・ちょうどいいわね。
他のみんなはともかく、あたしとしてはアンタたちにいてもらうと不愉快なわけ。
さっさとちっちゃんを連れて、出て行ってもらえるかしら?」

ぴよぴよ「・・・・?」

小鳥「大体、アンタらは生意気すぎんのよ。
何のつもりだか、あたしの仕事を手伝う・・・いや、奪ってくるし。
しかも無駄に出来がいいのよね、そこが頭に来るのよ。
黙って大人しくごろごろしてくれてればいいものを・・・」

ぴよぴよ「ぴっぴ、ぴーー!!><」

小鳥「」ブチッ


小鳥「あああああああああああ!!!!!!!!!!!
うるさいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


ドゴッ バギッ グゴッ

ぴよぴよ「ぴぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛?!!!!!」

小鳥が椅子をぴよぴよの頭に振り下ろした。

ぴよぴよ「・・・ピイイ・・・」

そんなものを思い切り叩きつけられれば、ぷちが耐えられるわけがない。
ぴよぴよの頭はいびつな形に歪んでしまった。

小鳥「アンタのせいで!あたしが!!どんだけ惨めな思いを味わったと思ってんのよッ!!!
人間様が!!!!下等生物より!!!!!出来が悪いですってッェェ?!!!!?!」

ぴよぴよ「・・・・・・ピ・・・・・ィ・・・・;;」

小鳥「さっさと!!くたばれええええええええええええええ!!!
アンタたちなんか――――――!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


数日後

P「いやー大盛況だったなー、今回のライブ」

律子「お疲れ様です・・・後はとりあえず、関係先へ電話ですね」

高木「そうだな、さっさと済ませようじゃないか。
そしたら音無君も誘って、飲み会といこう」

P「おお!社長太っ腹―――」


シネエエエエエエエエエエエエエエエ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


三人「「「―――え?」」」

そして、絶叫を聞いた三人が事務所へ入ると―――

小鳥「ああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!
死ね!死ね死ね死ね死ね死ねしねしねシネシネシネしね――――――!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

ドガッ グシャッ グシャッ

ぴよぴよ「」


――――ぐしゃぐしゃで血まみれの肉塊に、小鳥が椅子を持ち上げては叩きつけている、地獄絵図が広がっていた。

P「音無さん!どうしたんですか!!
落ち着いて!!!」

律子「音無さん!お願いだからやめてください!!!」

高木「音無君!私らの声が聞こえるかね?!
落ち着くんだ!!!」


小鳥「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
しねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねしねししねしねしねしねしねしねしねしね――――――――――!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


一か月後

P「はぁ・・・」

異様なほど静かな雰囲気の事務所で、Pは残業をしていた。
夜になったから、アイドルも律子も社長もいなくなったから、ではなかった。

ぷちどる達「・・・・」

事務所に住むぷちどるは、普通ならとっくに寝ている時間だが、皆寝ていない。
あの一件がトラウマとなり、皆恐怖で眠れなくなってしまった。
もっとも、暴れたり事務所を荒らしたりもしなくなったが。

P(でも、それで仕事が楽になったわけでもなし・・・)

あの日から一週間後、音無小鳥は精神病院へ強制入院させられ、765プロを解雇させられた。
しかしぴよぴよは死亡、ちっちゃんは脳挫傷と前進の複雑骨折で再起不能。
今や寝たきりで、はっきりいえば他のぷちより手がかかるようになってしまった。

P(何が・・・何がいけなかったんだ・・・)


同じころ、とある精神病棟にて。

小鳥「シネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネ」ブツブツ

医師「・・・このクランケはまだこの状態か」

看護師「起きていても暴れだしたり、窓に向かってブツブツ独り言を言いだしたり・・・。
完全に錯乱状態です・・・」

ベットに縛り付けられ、惨めな姿の小鳥がいた。

小鳥「シネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネシネ」ブツブツ


―――彼女は今も、ちっちゃんやぴよぴよの影に怯え、彼らと闘っているのだろうか。


小鳥「ちっちゃんとぴよぴよがウザい」 完


  • 最終更新:2014-02-20 22:09:14

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