765プロぷちどる対策委員会 3部

~~まとめて虐殺編。生き延びるに値する存在とは~~

ゆきぽ「……」スヤスヤ

P「おら、いつまでも寝てんじゃねえぞ家畜」

ゲシ、ゲシ、ゲシ!!

足蹴にされた檻が激しく揺れ、飛び起きてしまうゆきぽ。

ゆきぽ「ぽえ~!!」

衝動的に穴掘りを始めようとするが、

ゆきぽ「ぽー!?」

手元にスコップがないことに気づく。

P「馬鹿が。てめえには二度と穴掘りなんてさせねえからな?」

ゆきぽ「ぽえ~……」

P「それより朝の労働の時間だ。クズどもにエサを運べ」

ゆきぽの檻の鍵を外し、中から叩き出してしまう。

監禁用の檻は前面のみ鉄格子。他は全て鉄のみだった。
人間用の牢屋のミニチュア版に近いだろう。

一時的に縄を解いてもらい、餌用のおにぎりを持たされる。

P「おにぎりは一匹に付き二個までだ。飲み物は真水のみ。
  ちゃんと分かってるだろうな?」

ゆきぽ「ぽ、ぽえ~」

P「例外としてはるかさんは安物のポテトフライだけだ。
  分かったらさっさと行動を始めろ」

ドガ。 背中を蹴られ、仲間の檻へ向かうゆきぽ。

ペット以下の過酷な扱いにポロポロと涙がこぼれそうになる。
でも他の仲間たちがお腹すかしてはいけないと思い、必死に耐えるのだった。

まこちー「まきょ……」

ちひゃ「くっ……」

はるかさん「かっかー」

仲間たちは人間に対する反抗心が強かったので
檻の中で生活していた。鉄格子越しに小さなおにぎりを手渡す。

ゆきぽは毎日餌やりの労働を強いられ、
家畜のような奴隷として訓練されつつあった。

雪歩「ゆきぽは従順だから餌係にはちょうどよかったみたいですぅ」

律子「家畜が働いた分だけ私たちは楽できるわけね」

伊織「雑用とかどんどん押し付けるべきだと思うわ」

ぷちどる対策委員会でこのような話し合いが行われたためだ。

真面目で優秀なメンバーがそろっている委員会では、
毎日のように残酷なアイデアを出し合っていた。

彼らに共通することは、ぷちどるを劣等な生物とみなし、
使役することに価値を見出してることだった。


はるかさん「かっかー……かっかー!!」

ゆきぽ「ぽえ~」

はるか「かっかー!!」ガブガブ

ゆきぽ「ぽ、ぽえ……」

もっと上等な食べ物をよこせと憤慨するはるかさん。

鉄格子に噛みついて不快な音を奏でている。

ゆきぽだって好きでこんなことをしてるわけじゃないと
言いたかったが、仲間の気持ちも痛いほどよく分かっていた。

今ではどのぷちも逃げ出したい気持ちでいっぱいだった。

しかし、人間の怖さを知ってしまった。

新天地を求めても、大事にしてくれる飼い主が
見つかるのだろうかと、不安に思う毎日。

社長「ふむ。せっかく用意した餌に不満のようだね」

P「困りましたね。委員会の規則では制裁する必要があります」

貴音「ならば、ここは私が引き受けましょう」

新たに粛清係に立候補した四条貴音だ。
ぷち問題に関して知らん顔するのはもう限界だったのだ。

春香「私も手伝いますね!!」

もう一人の新人である天海春香もやる気満々だった。
もともと正義感の強い二人なので、制裁やお仕置きには乗り気だった。

彼女らの加入に伴い、対策委員会の組織票が変更された。

委員長Pを筆頭に、粛清係に雪歩、貴音、春香。

参謀・用具係に伊織と律子。会計・書記は社長になった。

さて。はるかさんにお仕置き開始である。

はるかさん「ヴァー!?」

貴音に檻を逆さにされ、重力に従って激しく頭をぶつける。

次に鉄格子が開けられ、乱暴に引っ張り出された。

はるかさん「ヴァーイ!! ヴァーい!!」

貴音「さてと。今日はどんなお仕置きにしましょうか」

ゆきぽ「ぽえーっ!!」

人間の非道さに耐えられず、抗議の声をあげても完全に無視された。

そもそもぷち側に主張する権利などないのだ。

貴音が拷問用に用意したコンロの上にフライパンを置く。
時間をかけて十分に熱したのを確認。

春香がはるかさんの脇に手を入れ、赤子のように持ち上げてしまう。

はるかさん「かっかぁ!!」ジタバタ

春香「どのくらい熱いか、ためしてみようね?」

はるかさん「ヴァ?」

ジュ……。はるかさんの足がフライパンに触れた瞬間、絶叫が始まる。

はるかさん「ヴァァぁぁぁぁ!?」

春香「うふふ。熱いでしょ?」

はるかさん「ヴァヴァヴァヴァ!? ヴァアアア!!」

足を振り回し、少しでもフライパンから逃れようと頑張った。

貴音が両足を押さえてしまうと、もう逃げる手段はない。
足を垂直に伸ばした状態で灼熱地獄へ招待されるのだった。

はるか「ヴァアアイ!! ヴァアアアイ!!」

春香「そうそう。その顔。たまんないよねぇ?
    普段は無表情のくせに苦しそうな顔しちゃって」

貴音「社会にそぐわぬ生物を罰するのは気分の良いものです。
    これも天が人間に与えた使命なのでしょう」

はるか「ヴァヴァアアヴァヴァア!!」


ゆきぽ「ぽえーっ!! ぽえーっ!! ぽぽぽー!!」

春香「その反抗的な態度。見てるだけでイライラするんだけど?」

ゆきぽはついに我慢できず、はるかさんを助けに来てしまったのだ。
春香の足もとにしがみつき、今にも噛みつかんばかりだ。

もちろん邪魔したからには制裁決定である。

春香に髪をむしるように持ち上げられたゆきぽ。
次の瞬間、対策委員会の訓練で鍛えられた拳がお腹に叩きこまれる。

ゆきぽ「ぽぅ……!?」

凄い衝撃で内臓が圧迫され、胃をぐちゃぐちゃに
かき乱されるような衝撃が走る。顔は見事に真っ青だ。

はるかさんを助けに行ったはずが逆効果。被害者を増やしただけだった。

春香「制裁中に邪魔する奴には容赦しない決まりです」

ポットの前に連れて行かれ、頭からお湯を注がれる。

ゆきぽ「ぽぎゃぁぁ!?」

脳天が破裂しそうなほどの熱さと痛みに耐えなければならなかった。
熱湯が髪を伝って首筋や目の周りまで達していき、苦痛が増した。

首根っこをつかまれてるので抵抗する手段もない。
ただでさえ首を押さえる力が強くて叫んでしまうほどなのに。

春香「やめてほしい?」

ゆきぽ「ぽぎぃいぃ!! ぽぎゃあぁぁ!!」

春香「うんうん。じゃあ最後にこれで勘弁してあげる」

もう一度強烈な腹パンを食らい、胃の中のものが逆流を始める。

口を手で押さえようとしたが、それすら間に合わずに前かがみになる。

ゆきぽ「……ぽ、ぽ、ぽえええええええっ」

胃酸の含まれた嘔吐物からは独特の激臭。

近くで様子を見ていた社長は、しっかりメモを取っていた。
汚物を見る限り、人間のそれとほとんど同じ構造をしてたのだ。

余談になるが、対策委員会に入るためには一定の訓練課程を
得なければならない。それはたとえ社長でも例外ではないのである。

春香と貴音は、47種類もの方法でぷちを虐待する方法を心得ていた。


春香「糞が。あんたのせいでまた事務所が汚れたんだけど?
    何か言いいたいことある?」

ゆきぽ「……」グッタリ

小鳥「ちっ」

春香「ほら。小鳥さんが今週で17回目の舌打ちだよ?
    この汚れた床、早く綺麗にしなよ」

狸のしっぽを軍隊用のブーツで踏みつけ、グリグリする。

自慢のしっぽは相当に敏感なようで、わずかな痛みでも
絶叫するのは事前の実験で分かっていた。

ゆきぽ「ぽぎゃぁぁ!! ぽおおぎゃあぁぁぁぁ!!」

春香「あぁ、うるさくてイライラするなぁ。
    あんたの体を使って掃除させてあげようか?」

ゆきぽ「……ぷぃ、ぽえぇ」

春香「うわっ。こいつまた吐きそうな顔してる。
    こういうとこだけ人間っぽくて気持ち悪いなぁ。 
    誰か他の奴に掃除してもらおうかな?」

檻の中のまこちーを問答無用で引っ張りだす。

まこちー「まきょぉぉ!?」

春香「それじゃ、あんたにお願いするね?」

まこちー「やぁぁぁぁぁぁぁ!!」

小鳥「春香ちゃん、私も少し手伝うわ」イライラ

小鳥がまこちーを羽交い絞めにして動きを止める。
春香は警棒を取りだして散々懲らしめる。最悪のコンボだった。

身も心もボロボロになり、ついに観念したまこちー。
雑巾とバケツを持ってきてピカピカになるまで清掃を始める。

生物としての尊厳すら守られない奴隷としての毎日。

ちっちゃんやぴよぴよも捕えられ、頼りになる仲間もいない。
嘔吐物のこびりついた雑巾をバケツでしぼるたびに、
自然と涙がこぼれるのだった。

まこち「ま……きょ……」

ゆきぽ「ぽえ……ぽぇぇ」

自分のせいであんな目に……。そう思うとゆきぽも涙が止まらない。

最初から人間に刃向わなければよかったと、自分の愚かさを恥じた。

はるかさん「かっかー!! かっかー!?」

春香「なんでこんなことするんだって言いたそうだね?
    生意気な生物を正しただけなんだけど」

貴音「他の者もよく見ておきなさい。これが人間に逆らう者の末路です」

事務所の床に勢ぞろいした檻を見ながら言う。

公開拷問なので、ぷち達の檻の前で行ったのだ。

ちひゃー「くっ……くくぅ……」ブルブル

ちびき「だぞぉ……」ビクビク

たかにゃ『恐怖』ビクビク

文字を紙に書くたかにゃ。これが彼女なりの伝達手段なのだ。

ちなみに、ちっちゃんやぴよぴよは知能が高いため
別枠として他の部屋に厳重に監禁してある。

特にちっちゃんがくせ者であり、人間側の粛清計画を
事前に察知し、ぷち達を呼んで集会を開いたことがあった。

さらに会議室に保管してある重火器を奪おうとしてたので、
現行犯逮捕して檻にぶち込んだ。

みうらさんは一週間前にテレポートして以来、行方不明。

ちびきは泣いた際に動物を召喚しない様、拷問して慣れさせた。


朝食がすんだ後は労働の時間である。

貴音「全員シャベルを持って隊列を組みなさい!!」

春香「リーダーはゆきぽだよ。とっとと全員をまとめて」

うしろを振り返り、ラッパを吹くゆきぽ。

ゆきぽ「ぽえーっ!!」

まこち「まきょ、まきょ……」

ちひぁー「くっ」

ちびき「だぞ……」

たかにゃ『整列』

一週間にわたる訓練により、上のセリフの順に縦列を作れるようになった。

最後尾のたかにゃには、列を乱した者を殴る様に命じてある。
全ぷちが小型スコップを肩に担いでおり、まるで肉体労働者だ。

なお、はるかさんは火傷がひどいため欠勤である。

春香「さびれた雰囲気の公園に着いたね」

貴音「見事に人っ子一人いません。
    律子が見つけてくれた穴場です」

P「今日は俺たち三人でぷちどもを監視するわけだな」


砂場の近くに穴を掘るように命じられるぷち達。

勤労奉仕という概念のないぷち達にとって、これほど辛い仕事はなかった。

ちひゃー「くぅっ……くっ……!!」

たかにゃ『過酷』

ちびき「だ……ぞ、だぞ!!」

まこちー「まきょ、まきょ!!」

横長に伸びる形で掘られる穴。塹壕にそっくりだ。

真夏なので日差しが強く、風もほとんど吹いていない。

スコップも子供用のシャベルに毛が生えた程度の形状なので
全然作業が進まない。もちろん委員会からの支給品だ。

ただでさえぷちどるは手足が短くて基礎体力も低い。それに
水は決まった時間にしか与えられず、重労働にもほどがあった。

ちひゃー「くっ……」ドスン

ゆきぽ「ぽ!!」

P「ああそうだな。ちひゃーが倒れやがった」

貴音「休憩時間はまだなのに、勝手に休んでしまっては困ります」

春香「あーいうサボってる奴って許せないよね。
    ゆきぽ。あんたのシャベルで殴ってあげれば?」

ゆきぽ「ぽえっ!?」

ゆきぽは監視役であり、シャベルは持っているものの、
労働には参加できない決まりだった。

そのかわり勤務態度の悪い者を制裁するように命じられていた。

ゆきぽ「ぽ……」

貴音「嫌なのですか? ならば代わりに私が制裁を……」

ゆきぽ「ぷぃー!! ぷぃー!!」

拷問を思い出してゾッとしたゆきぽが、シャベルでちひゃーの背中を突く。

ちひゃー「くぅぅ!?」

前のめりに倒れて両手を地につき、後ろを振り返ると、
ゆきぽがさらにシャベルを振ろすところだった。

ゆきぽ「ぷぃ!! ぷぃ!!」

ちひゃー「くううううっ……!! くぅぅっ!!」

ゆきぽ「ぽえーっ!! ぽえーっ!!」

ちひゃーは涙目になって止めてくれと訴えてるが、
ゆきぽとて今更引き返すことはできない。

最悪なことにゆきぽは加減を知らないので、常に全力だ。

ぷちの中でも最大級の怪力がいかんなく発揮され、
ちひゃーは散々叩きのめされた。

ちひゃー「くっ……」バタン

手も足も自由に動かせないほどの大怪我。
血だらけで大往生である。あまりにも凄惨な姿だった。

他のぷちは血の気が引き、必死に穴を掘り続ける。

疲れた身体に鞭打ち、ただ生き残りたい一心で頑張った。

まこちー「まきょっ、まきょっ!!」ザクザク

たかにゃ『全力』ザクザク

ちびき「だぞ、だぞ!!」ザクザク

P「おいゆきぽ。三人だけだと辛いだろうから特別に手伝ってやれ」

とは言われたものの、なぜかシャベルが取り上げられる。

ゆきぽ「ぽえ?」

P「掘るのが得意だからシャベルなんていらないよな?
  頑張って素手で掘ってくれ」

ゆきぽ「ぽえーーっ!?」

P「糞みたいな声出して騒ぐんじゃねえよ。ぶっとばされたいのか?」

ゆきぽ「ぽ……」

意気消沈しながら這いつくばり、手で掘り始めるゆきぽ。

いくら腕力があるとはいえ、素手で土を相手にするのは至難である。

ゆきぽ「ぽー……ぽ……ぽぇ……」

貴音「がんばりなさい。あなたが今まで壊した床のことを思えば、
    これでも軽い罰なのですよ?」

ぷち達が掘っている穴はそれなりの深さと広さがある。

実は一斉駆除時の墓場として使用する予定であった。

ゆきぽ「ぽっ……ぽっ……」

そんなことも知らず、ゆきぽは悔し涙を流しながら掘り続ける。

泥だらけになった手は、どれだけ洗っても綺麗にならなかった。


数日後、作戦会議室に勢ぞろいする委員会のメンバー達。

P「クソたちも良い感じに労働が身についてきましたね」

社長「うむ。ああいうふざけた生物には厳しくするくらいで
    ちょうど良いのだよ」

伊織「といっても、あいつらはもうすぐ死ぬんだけどね」

貴音「作戦決行はいつにするおつもりで?」

社長「明日でいいだろう。必要な道具は水瀬君が用意してくれた」

伊織「にひひ。下準備なら万全よ?」

雪歩「楽しみですねー。今回は一斉駆除ですよ?」


ちっちゃん「めっ……」ブルブル

ぴよぴよ「ぴー……」ブルブル

二匹はこの部屋で監禁されていたのだ。

他のぷちより上等な檻であり、スペースが広くて衛生的だ。


社長「おっと。君たちにも聞かれてしまったか」

ぴよぴよ「ぴっ!!」ビクビク

春香「あはは。あなた達は優秀なんだから簡単には殺さないって」

貴音「ちょうどお昼時なので餌を与えましょう。
    あなた達の大好きなショートケーキですよ?」

ぴよぴよ「ぴーっ!! ぴーっ!!」

ちっちゃん「めっ、めっ……」

うれしそうなぴよぴよと、止めようとするちっちゃん。

より理性的なちっちゃんの方が状況をよく理解していたのだった。

P(ふふふ。あとで素晴らしい転職先を用意してやるよ……)

日付が変わって翌朝。ついに処刑決行の日である。

いつも通り公園に連れていくが、ここでサプライズ発表。

社長「P委員長から話があるそうだ。
    ぷちどる労働隊のメンバーは全員整列したまえ」

ゆきぽ「ぽえー!!」

まこちー「やー!!」

ちひゃー「くっ」

ちびき「はいさい!!」

はるかさん「かっかー」

たかにゃ『了解』

Pの前に横一列に整列する。これも訓練の賜物だ。

P「今日はお前らにご褒美を用意した」

ゆきぽ「ぽえ?」

ぷち用に食べやすくカットされたケーキ類。
アイスやプリンなどデザートまでずらりと並んでいる。

普段から質素なおにぎりしか食べてないぷち達にとって相当なご馳走だった。

みなが目を輝かせ、今にもスイーツに飛びつかんばかりだ。
もっとも、事前の調査でぷちたちがスイーツに弱いことは分かっていたのだが。


ちひゃ「くーー!!」

ちびき「だぞーー!?」

P「約二週間。本当によく働いてくれた。
  これはほんのお礼だと思ってくれていい」

伊織「ジュースも自由に飲んでいいわ。
    時間を忘れて楽しんでちょうだい」

たかにゃ『歓喜』スタタタッ

まこちー「まきょーー!!」ダダダダッ

はるかさん「かっかーー!!」ジャンプ


ぷち達がスイーツ天国へ飛びつこうとする中、

P「おっと。ゆきぽはちょっと待ってくれ」

ゆきぽ「ぽ?」

ゆきぽだけは首根っこを掴まれておあずけだった。
理由はすぐに明らかになる。


ドッ ドドッドッ ドッドドドッ ドッドドッ

短い爆発音が連発し、土が激しく盛り返される。

ビニールシートの手前が地雷原だったのだ。

ゆきぽ「ぽえ……?」

千切れたまこちーの足が飛んできて、ゆきぽの顔に当たる。

ビニールシートの前は想像を絶する光景が広がっていた。

ちひゃー「くっ……!?」

はるかさん「ヴァぁぁ?」

ちびき「あ、あがぁぁぁ……」

まこちー「やぁぁぁ?」

四匹の足が派手に吹き飛び、ご馳走をあと一歩前にして
二度と歩けない体になってしまった。

念入りに埋められた地雷だったが、奇跡というのはどこの世界にも
存在するのもので、たかにゃだけが無傷だった。

伊織「因果応報かしら? たかにゃは特別良い子だったからね」

P「たしかにあいつは模範的な奴隷だったな」

社長「やはり運命を決めてくれる存在はどこかにいるのだろうね」


たかにゃ『重体』『手当』『救援』アセアセ

春香「うんうん。助けてあげたいよね?」

たかにゃ『緊急!!』『救援!!』

泥と血にまみれ、地獄の苦痛を味わってる仲間たちの
ためにお願いするたかにゃ。

社長「素晴らしい仲間意識だね。感動したよ」

貴音「このような個体がいるという事実。実に参考になります」

春香「それじゃ初めよっか」


ポーン ポーン ポーン ポーン

ちひゃー「くっ!?」

まこち「まきょぉぉ!!」

ちびき「あがっ!?」

はるかさん「かっかー!!」

春香や雪歩にサッカーボールの様に蹴られ、
いつも自分たちが掘っていた穴の近くに誘導される。


貴音「まずは一匹目を落としてみましょう」

ちひゃー「くっ……!! くっ……!!」ジタバタ

抵抗しようにも暴れさせるだけの足がすでにない。

無情にも落とし穴に落とされてしまい、
いきなり身体中に激痛が走ったので驚愕した。

ちひゃー「……くぅぅ!?」

穴の底には大量の針が用意されていた。

背中から落ちたので、まるで針の上で
仰向けに寝るように串刺しになっている。

ちひゃ「くぅぅぅ!! くぅぅ……!!」

手、胸、首にも刺さっているので自由に動かせる部位がない。

太くて頑丈な針は、ぷち達からすれば槍に等しい。

ちひゃ「くぅぅうぅ!! くぅぅぅう!!」

今ちひゃーの体重を支えてるのは複数の針のみなのだ。

力めば力むほど深く食い込み、地獄の激痛を味わうことになる。

そして出血は止まらず、死に至るまでゆっくりそこで過ごすことになる。

伊織特製の落とし穴陣地だ。生きて脱出することは不可能。


春香「他のぷちもどんどん落としちゃおうか?」

雪歩「そうだね。私達がやるのも面倒だから、
    たかにゃに落としてもらおうか」

たかにゃ『困惑!!』

春香「あいつらのことなんてほおっておきなよ。
    だってあなたは神様に選ばれた個体なんだよ?」

伊織「運のあるあんただけは助けてやるって言ってるのよ」

たかにゃ『無理!!』『拒否!!』

P「そっか。じゃあ次はおまえが落ちるか?
  串刺し状態になったらライターでじわじわあぶってやるよ」

たかにゃ「……」

P「せっかく助かるチャンスを棒に振っても良いのか?
  とっととはるかさん達を穴に蹴とばしてやれよ」

たかにゃ「……」

たかにゃ『御意』

ポーン

はるかさん「ヴァアア!?」

ピューン……。グサグサッ

はるかさん「カッ……かぁ……!!」

うつ伏のまま落ち、身体の五か所以上が串刺しになってしまった。

すぐ横にいるちひゃーが低い声でうめき声をあげてる。

はるかさん「かかか……!! かっかぁ……!!」

自重を乗せてますます針が食い込んでいき、
大きく目が見開かれていく。

得意の分裂も、この状態では発動してくれなかった。

たかにゃ「……」

この調子で他のぷちも蹴落とし、全員串刺しになるのだった。

横長の穴の中に、四匹のぷちがひしめき合ってる。


ちびき「あぐぁぁ……あぎゃあぁぁぁ……あぎゃぁ……」

まこちー「ヤー……」

はるかさん「かっかぁ……かっかぁぁ……かぁっかぁあ……」

ちひゃー「くぅぅ……くっ……くっ……」

もはやうめき語を出すのが精いっぱいだった。

出血多量のために極端な水分不足に陥り、
呪うような目で人間を見上げるぷちもいた。

労働で身体が鍛えられていたこともあり、
まだまだ死ぬには時間が必要だった。

最高に皮肉なのは、彼らの掘った穴が
処刑用の落とし穴陣地として使われたことだろう。

ちなみに今回の作戦の提案者は伊織であり、
彼女の素晴らしい頭脳を証明してくれた。

事前の案では、この状態で火炎瓶による火あぶり、
傷口に電流を流しつづける拷問、ダーツの的にするなどが検討された。

放置するのが一番の苦痛だと社長が判断し、現在に至るのだ。


ゆきぽ「ぽえーーーっ!!」シクシク

たかにゃ『号泣』シクシク

P「ははははは。仲間が死んでくのは哀しいだろ?」

伊織「こいつらの泣き顔って結構笑えるわね」

雪歩「えへへ。あの子たちの死ぬ姿は録画してますからね?
    小鳥さんにも見せてあげなくちゃ」

社長「さあ君たち。予定通りお茶会を始めようじゃないか」

無駄に女子力の高い社長がセッティングしてくれた
おしゃれなテーブルにケーキやデザート類が並ぶ。

ちなみに今回のスイーツを用意したのは全部彼だ。

泣き崩れているゆきぽとたかにゃも無理やり席に座らされた。

伊織「にひひ。今日は私のトラップがうまくいったみたいね」

春香「あの針って小さいのにすごい強度だよね。
    ぷち用に加工した針なんでしょ?」

伊織「職人に作らせたの。できるだけ苦痛が長引くようにね♪」

社長「君の手際の良さには感心してしまったよ
    水瀬君には臨時ボーナスを約束しよう」

伊織「にひひ。もうけちゃったわね」

ゆきぽ「……」

たかにゃ「……」

P「おい、暗い顔してどうした? おまえらもケーキ食べろよ」

ゆきぽ「ぽ~……」

貴音「毒は入ってないので安心して食べなさい」

たかにゃ『傷心』

雪歩「ぷっ、傷心とか言ってますよ? あの子達は自業自得なのに」

社長「キミィ。皆が用意してくれたご馳走が
    食べられないとはどういうことだね?」

ゆきぽ「ぽえっ?」ビクビク

たかにゃ「……」オドオド

社長「君たちは生き延びたのだよ? それだけの価値があったのだよ。
    さあ、乾杯しようじゃないか。幸運なぷちたちよ」

たかにゃ「……」ブルブル

ワイングラスを持ち、社長と乾杯した。

たかにゃが見たこともない真っ赤な液体を飲むと、
頭がボーっとして恐怖が薄れるのだった。

雪歩「ほら見て見て。小さなマグカップに
    チキンラーメンが入ってるよ?」

たかにゃ「……!!」

雪歩「遠慮なくどうぞ? 働いてばっかりでお腹すいてるでしょ?」

たかにゃ「……っ!!」ズズー モグモグ

すごい食べっぷりで数分後にはおかわりを要求するたかにゃ。

雪歩は大喜びで予備のチキンラーメンの封を開けた。

一方でゆきぽにも大量のたくあんと緑茶が用意された。

ゆきぽ「ぽえ~♪」ポリポリ

社長「ふふ。存分に食べたまえ。
    おかわりならいくらでもあるからね?」

ゆきぽ「ぽえっ♪ ぽえっ♪」ポリポリ

社長「貴音君。高級カスタードプリンもどうだね?」

貴音『感謝』モグモグ

社長「なに。喜んでもらえてなによりだ」


伊織(やはり食に対する欲求が強いわね。
    さっきまで大泣きしてたくせに変わり身早すぎんでしょ)

貴音(間違いなく本能的欲求に従ってるのでしょう。
    人間でいえば幼児以下の知能レベルと推察されます)

P(いずれにせよ、しばらく泳がせておこう。
  こいつらのことはまだまだ研究する必要がある)


ちひゃー「……く」

ちびき「だ……ぞ」

こっちはそろそろとどめを刺しても良い頃だった。

夏の直射日光がじりじりと照りつける正午前。

汗と血のせいで穴の中は凄い異臭を発しており、
放置したままでは警察などに発見される恐れもある。


社長「覚悟はいいかね?
    これは我が社の経営をズタズタにしてくれたお礼だ」

ドガガアガガガガガガッガガガガガガガガガァガガッガ

高木順二朗。55歳。怒りのサブマシンガン連射であった。


はるかさん「ヴぁヴぁヴぁヴぁぁぁぁああぁ!!」

まこちー「まきょよぉぉぉぉぉ!!」

ちひゃー「っく……うぅぅぅぅ!?」

ちびき「あがががががぁあぁぁああx!?」


一歩も動けない状態で弾丸をまともに受けるぷち達。

社長はマガジンを交換し、照準も関係なくばらまくように打ちまくる。


ちひゃー「くぅぅぅぅうx!!」

戦場を思わせるような地獄絵図。

穴の底は赤い色のプールと化していた。

雪歩「社長。予備の弾薬ありますよ?」

社長「すまないね。あと2セットほど貰おうか」

高木順二朗。55歳。感謝のマガジン交換であった。


社長「さあ君たち。しっかり罪を償いたまえ!!」

その後、時間を忘れた社長はぷち達が絶命した後も
永遠とトリガーを押し続けたという。まさに鬼気迫る勢いである。

ゆきぽ「……」ブルブル

たかにゃ「……」ビクビク


死すべき存在とそうでない存在。その境界線はどこにあったのだろうか。

いまだに監禁されてるぴよぴよとちっちゃん。行方不明のみうらさん。

対策委員会はいったいどこへ向かおうとしているのだろうか。

                           第三部 完

  • 最終更新:2014-02-20 15:56:07

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